【初心者必見】リスティング広告キーワードの選び方
インターネット広告のひとつで、Yahoo!などの検索エンジンで検索したキーワードに連動して掲載されるリスティング広告。
顕在的なユーザー獲得に向いているすぐれた広告手法ですが、キーワード選定が広告配信成果の良し悪しに、ダイレクトに繋がるのも特徴です。
また、初めてリスティング広告を配信する場合は、キーワード選定に時間をかけすぎてしまったり、成果に繋がらないキーワードを選定してしまったりすることも、珍しくはありません。
そこで今回は、企業の広告運用担当者、広告やマーケティングについて勉強している方に向けて、リスティング広告のキーワードの選び方をご紹介します。
リスティング広告とは?
リスティング広告とは、ユーザーが検索したキーワードに連動した広告を、検索結果画面にテキスト形式で表示する方法です。リスティング広告の主な出稿先には、Google・Yahoo!・Microsoft(bing)があります。
ユーザー自身が検索したキーワードに合わせて広告が表示されるため、サービスや商品を探していたり、ニーズが明確になっていたりするような、購入意欲が高いユーザーにアプローチできるという特徴を持ちます。
そのため、リスティング広告を効果的に運用するには、キーワード選定がもっとも重要です。
リスティング広告初心者必見!キーワード選定手順
広告出稿するキーワードの数が決まったら、実際に設定するキーワードを決めます。ここでは一般的なキーワードの選び方を4SETPに分けて紹介します。
STEP 01:サービスサイトを読み込む
まずは、自社の商品やクライアントのサービスから連想されるキーワードを抽出します。
自社サービスの場合は、1次情報から導き出した、自社のサービスユーザーに響くことに加え、SNS等から得た1.5次情報を参考にしながらキーワードを選択します。
下記はキーワード分析を行う際に使える情報を纏めたものになります。
キーワード選定を行う際に参考にしてください。
一次情報 | ・自身でサービス ・商品を利用 ・購入したエンドユーザーへのヒアリング内容 ・エンドユーザーに直接/オンラインでインタビュー内容 |
二次情報 | ・TwitterやInstagram、LINEなどのSNSを検索して収集した情報 ・楽天市場、Yahoo!ショッピングなどのレビュー ・Yahoo!知恵袋・OKWAVEといったQ&Aサイトから収集した情報 ・2chまとめやガルちゃんなどの掲示板サイトの書き込み ・競合サービス ・商品のWebサイトからレビュー |
クライアントの商品・サービスを扱う場合は、あらかじめヒアリングを通じて企業やサービスについての理解を深めておきましょう。
下記は、ヒアリング事例です。
1.そのサービス・商品は、どのような特徴を持っているか
2.誰をターゲットにしているか
3.強みはどこにあるのか
4.逆に弱いところはあるか
STEP 02:指名(自社名)と一般、訴求軸や購買意欲順にカテゴライズする
STEP01でキーワードのリサーチ・洗い出しが完了したら、次にキーワードの分類をします。簡単な分け方としては、以下の3つの方法が挙げられます。
顕在顧客向け
すでに商品名やブランドを認知していて、それらのキーワードで検索するユーザー向けのキーワードです。自社の会社名やサービス名を表す“指名キーワード”に分類されます。
[例]
商標・ブランド名:New Balance、Panasonic など
商品名×掛け合わせ:「エアマックス おすすめ」「エアマックス サイズ」 など
準顕在顧客向け
該当ジャンルの商品に対するニーズを持っていて、比較検討などをしているが、自社の商品名やブランド名などの固有名詞までは知らないユーザー向けのキーワードです。
[例]
一般ワード:「スニーカー(商品ジャンル) おすすめ」「冷蔵庫(商品ジャンル) 安い」
潜在顧客向け
自社の商品名やブランドなどを知らず、商品に対するニーズもウォンツもない(自覚していない)ユーザー向けのキーワードです。ツールを使ってキーワードを網羅的に抽出した際に、明らかに商品購入につながる可能性がないと思われるキーワードをここに分類していきます。顕在層や準顕在層に振り分けられないコンバージョンに繋がらなさそうなキーワードが該当します。
[例]
「スニーカー 洗い方」「冷蔵庫 温度」
顧客獲得効率の観点から、この層を狙う場合はリスティング広告ではなく、ディスプレイ広告などを活用します。
STEP 03:マッチタイプを指定する
Step02で訴求軸や購買意欲順にカテゴライズができたら、それぞれにマッチタイプを設定します。
マッチタイプとは、どの範囲の検索語句にまで、設定したキーワードを対応させるかを決めることです。
マッチタイプには、以下の3種類があります。
完全一致
登録したキーワードと完全に一致する検索語句。もしくはそのキーワードと同じ意味や意図を検索ユーザーに対して、確実に広告配信ができます。
フレーズ一致
登録したキーワードの意味を含む検索語句。成果と拡張性のバランスが良いです。
部分一致
登録したキーワードに関連性が高いと判断された検索語句。想定しなかった検索語句にもアプローチできます。
キーワード:ホテル 格安
完全一致 | 部分一致 | フレーズ一致 | 完全一致 |
ホテル 格安 | ○ | ○ | ○ |
格安のホテル | ○ | ○ | ○ |
ホテル 格安 軽井沢 | ○ | ○ | × |
ホテル 予約空いている | ○ | × | × |
STEP04:他社ワードなどあらかじめ除外できそうなキーワードを除外設定をする。
配信する前に、商標キーワードやネガティブ系のワードをあらかじめ除外設定しておきます。
商標キーワードとは自分の競合となる企業名やサービス名です。
競合のキーワードを使用することは商標権侵害と見なされ、商標を持つ企業から取り下げの依頼が着たり、トラブルに発展したりする可能性があります。
そのため、広告を配信する前に、競合のサービス名や企業名で広告が配信されないように除外しましょう。
ネガティブワードは『ホテル 泊まらない方が良い』『ホテル 怪しい』といったワードです。
この辺はサービスを調べているワードではありますが、コンバージョンからは離れているワードであるため、配信しないようにしましょう。
上記2つは、配信前にある程度予測できるキーワードも多く、アカウント全般で除外した方がいいキーワードでもあります。配信前に除外キーワードリストを作成しておくといいでしょう。
リスティング広告のキーワード選定に役立つツール集
次に、リスティング広告のキーワード選定に役立つ無料ツールを3つご紹介します。
1.キーワードプランナー
キーワードプランナーは、Googleが提供するツールです。入稿予定のキーワードを入力すると、入力したキーワードや関連ワードの検索ボリューム・競合性・入札単価が表示されます。
下記は『軽井沢 ホテル』で検索した場合の検索ボリュームが表示されています。
また、サービスURLを入れることで、そのサイトに適切なキーワードをサジェストしてくれます。こちらのツールを使うことで、大体の費用感も予想することが出来ます。
2.ラッコキーワード
ラッコキーワードは、キーワードを入力すると、それに関連したキーワードを表示してくれるツールです。キーワードを入力すると、「A〜Zまで」「あ〜んまで」各10個ずつ、需要のあるキーワードを抽出してくれます。
下記は『ホテル 軽井沢』で検索した場合の画面です。
このように多くのキーワードが出てくるので、キーワード選定にかける時間を短縮できます。
3.Googleサーチコンソール
Googleサーチコンソールは、自社のWebサイトがどんなキーワードでGoogleで検索されているのか、検索結果に表示されているのか、どのキーワードで・どのコンテンツが何回クリックされているのかなどが確認できるツールです。
また、こちらのツールでは、キーワードプランナーでは表示されないような、マイナーな検索キーワードも表示されます。そういったキーワードの中にも、コンバージョンに繋がりやすいキーワードが眠っている場合もあります。
すでに自社メディアでSEOを意識したサイト運営を行っているのであれば、リスティング広告におけるキーワード選定の参考になります。
以上がキーワード選定のやり方です。
まとめ
今回は新規配信のための選定方法をご紹介しました。キーワードは設定して終わりではなく、広告配信を始めてからが本番です。
はじめは慣れなくても、運用するうちに追加すべきキーワードや除外すべきキーワードがわかってきます。
しかし、どのキーワードならいい反応が出るのかわからなくなってしまうこともあるかもしれません。そんな時は、基本の「ユーザーのニーズを満たすこと」を思い出してください。
リスティング広告をはじめて担当するという初心者も、すでにリスティング広告のイロハを理解しているという人も、運用する中でキーワード選定に迷いが出てきたら、再度、この記事を参考にしながら、キーワードを選んでみてください。
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