Criteo(クリテオ)広告とは?特徴、仕組み、広告配信する手順を徹底解説

「Criteo広告」は、国内のインターネットユーザーの92.6%にリーチできるというデータもあり、リーチ範囲が広いリターゲティング広告です。

リターゲティング以外にも、モバイルアプリへの広告配信や、潜在的な新規顧客の獲得のための設定などが可能で、プロダクトの種類も豊富です。

本記事では、そんなCriteo広告の出稿を検討している方に向けて、詳しく解説していきたいと思います。

この記事を読んでわかる内容
・Criteo広告の特徴
・Criteo広告を導入するメリット
・Criteo広告の主な配信先
・Criteo広告を配信するための最低条件と費用
・Criteo広告配信時にチェックすべき注意点
・Criteo広告を始めるための手順

目次

Criteo広告とは?仕組みと特徴を解説

Criteo広告は、フランスのCriteo社が運営するディスプレイ広告型のダイナミック(動的)リターゲティング広告を指します。

この「ディスプレイ広告」とは、サイトを閲覧した際に表示されるバナー広告のことで、「リターゲティング広告」とは、サイトに訪問履歴のあるユーザーをターゲットに配信する広告手法を指します。

さらに、「ダイナミック(動的)」とは、ユーザーに最適化された広告を自動生成して表示する方法のことです。具体的には、「どんなユーザーに対して、どんな商品を、どんなバナーで表示するか」ということを適切に判断して表示してくれる広告だとイメージしてください。

Criteo広告を見たことがある方も多いかもしれません。以下のようなクリエイティブ(バナー)がCriteo広告です。画像をクリックすると、直接商品購入ページに飛べるため、ユーザーの購買意欲を維持したまま商品ページに遷移させられます。

また広告のレイアウトは、ロゴの配置やサイズ、デザインなどさまざまな配信フォーマットがあり、そのなかからCriteo広告が搭載している非常に優秀なAIが自動で選んで配信してくれます。

Criteo広告は主にECサイトで活用されており、導入することで成果向上が期待できます。たとえば、新規ユーザーがサイトを訪問したものの購入に至らなかった場合、Criteo広告を通じて関連商品を再び提示し、購買につなげることが可能です。

そのため、旅行・人材・不動産・アパレルなど、多くの業界で導入されており、機会損失を減らす効果が期待されています。

Criteo広告の大きな3つの特徴

Criteo広告が、多くのユーザーに利用されているのにはもちろん理由があります。事業者にとってはありがたい、優れた特徴が3つあるからです。1つずつチェックしていきましょう。

1. AIが自動でバナーとリンクを作成してくれる

Criteo広告の優れている点は、掲載したい商品に関してAIが自動でバナーとリンクを作成してくれることです。

「データフィード」と呼ばれる商品情報を準備するだけでOKなので、バナーやリンクを作成する手間が省けます。

バナーのサイズやロゴの位置の組み合わせはおよそ17兆通りもあると言われており、豊富なフォーマットも人気の理由です。

2. サイトへ訪問した人をAIが勝手に分析して、広告を配信してくれる

Criteo広告の強みの2つ目は、高度なAIがユーザーの行動データを分析し、興味・関心に基づいて最適な広告を自動で配信する点です。

Criteo広告は基本「リマーケティング広告」で使用されます。リマーケティング広告とは、Webサイトに1度訪れたユーザーに対して、時間が経ったあとに再度、同じ商品やサービスの情報を配信して追跡していく広告のことです。

CriteoのAIは、ユーザーがどの商品を閲覧・購入したかを分析し、関心の高い商品や関連アイテムを最適なタイミングで表示します。例えば、ジャケットを探していたユーザーには、ジャケットの関連商品などを表示するといった形で、パーソナライズされた広告が配信されます。

大量なデータを高精度で分析してくれるため、CV(コンバージョン)率の大幅な改善が見込めます。

3. エクストラバッジやクーポン機能を活用し、獲得目的の配信ができる

Criteo広告は、エクストラバッジやクーポン機能を活用することで、より獲得を目的とした効果的な広告配信が可能です。

クーポンは、通常広告と交互に出るバナー(以下、SALEと書いているバナー)のことです。バナーはこちら側で作成したものに設定することができるため、ブランディングを大切にしている企業でもブランドイメージを崩さず設定することが可能です。

またクーポンという名前ですが、セール訴求に限らずブランドのPRや季節ごとのキャンペーン訴求など、幅広い用途で活用できます。

またエクストラバッジは、特定の商品の上にバッジ(以下、SALEと書いているバッジ)を出すことができる機能です。

Criteoのエクストラバッジは、自動的に決められた文言が出るGoogleとは違って、独自に作成した画像を設定できる点が特徴です。そのためセールだけでなく、新作や再入荷など、多様なプロモーションに活用できます。

Criteo広告の主な配信先

Criteo広告の主な配信先は、国内で主要なメディアサイトである「Yahoo!」はもちろん、多くの閲覧数を獲得している「食べログ」、世界的に普及したSNSである「Facebook」など、多数のサイトに配信が可能です。

グローバル企業の「Google」や「Microsoft Advertising」とも提携しています。

Criteo広告を配信するための最低条件と費用

ユーザーにとって最適な広告を配信してくれるCriteo広告ですが、どんな企業でも自由に掲載できるわけではありません。Criteo広告を配信するためには、以下の2つの条件を必ず満たしている必要があります。

1. 最低予算を使い切る必要がある

1つ目の条件が、「50万円(最低予算)を使い切ること」です。

月額制ではなく、どれくらいの期間を使って50万円分の広告を配信するかは自由ですが、50万円分の広告費を使い切るまでは配信を止めることは不可能ですのでご注意ください。

2. サイト訪問者の設定数をクリアしなければならない

Criteo広告を掲載するにあたり、掲載サイトへの最低訪問者数が必須です。

①サイトへの訪問者数が1日1,500以上であること
②月間で4万以上の訪問者数であること

上記2点のどちらかに該当しない場合には、Criteo広告を利用できません。

Criteo広告は膨大な顧客のデータをもとに、各ユーザーへ適切な広告を配信することを強みとしているため、サイトへの訪問者数が少ないと適切な配信を行えないからです。

※2025年2月現在、代理店経由であれば、上記の条件を満たしていない場合でもSMBアカウントとして開設が可能です。もし、導入を検討しているが条件を満たしていない場合は、ぜひ弊社までご相談ください!

Criteo広告配信時にチェックすべき3つの注意点

ここまでは、導入するメリットや条件などを見てきました。ここからは、配信の最低条件をクリアした担当者の方が、実際にCriteo広告を流す際に押さえておいたほうが良い「3つの注意点」をご紹介します。

1. AIが機械学習をするのに時間がかかる

Criteo広告のAIが成果を発揮するためには、ある程度の時間がかかります。そのため、AIがサイト訪問者のデータを学習する期間は、細かい設定の変更や入札調整は極力行わないようにしましょう。読み込み始めてから最低でも1〜2週間、できれば1ヶ月間はデータを変えないように注意してください。

AIがデータを学習したあとに、納得いくパフォーマンスを発揮してくれない場合には、入札戦略や目標数値などを微調整する必要があります。

もちろん、微調整したあとにもAIが学習を始めるため、微調整後の大幅な変更は避けるようにしましょう。

2. 実装の難易度が高い

Criteo広告はAIの優秀さや機能の便利さと引き換えに、導入開始までタグやフィードの開発が必要になります。

またサイトに埋め込んだタグが正しく設置できているかどうかでも、最適化精度が大きく左右されてしまいます。そのため、中途半端なタグを設置してしまうと、「期待したパフォーマンスを発揮してくれない」などのトラブルが生じます。

サイトをリニューアルした際にも、当然タグの修正が必要です。企業の場合であれば、社内に対応できるエンジニアがいない場合には、導入経験のあるエンジニアに外注依頼することをおすすめします。

代理店に依頼するのであれば、Criteo社が公式に認定した代理店に問い合わせをして相談してみるのがオススメです。わからないことも丁寧にヒアリングし、サイトに実装してくれるため、安心して依頼できます。

GoogleやYahoo!と異なり、動的タグの設置に工数がかかるので、場合によっては、エンジニアの一定のリソースが必要となります。また、元データを広告配信用のフィードにカスタムするため、フィード作成ツールなどの導入が必要です。さらに、配信開始までの媒体社によるWチェックが多いため、想定よりも配信予定が後ろ倒しになるケースが多くあります。(※長くて2か月ほどは見積もっておいた方が良いです)

3. 広告配信データの品質に依存する

Criteo広告は配信する広告の効果を最大化するために、高品質なデータが不可欠です。データフィードが不完全だったり、正確でない場合、広告のパフォーマンスが大きく影響を受ける可能性があります。特に、商品情報や在庫情報、価格などのデータが正確でないと、広告のターゲティング精度やリターゲティング精度が低下し、最適なパフォーマンスが得られません。

そのため、データフィードは定期的な更新(理想は1日2回)と精度の維持が重要です。これを怠ると、キャンペーンの成果が期待外れになってしまうことがあるため、データの管理や更新には十分な注意を払いましょう。

Criteo広告を始めるための手順

最後に、実際にCriteo広告の配信を検討している人に向けて、Criteo広告を始めるための手順について簡単に解説します。

【手順1】商品データのリスト(データフィード)を用意する

はじめに、Criteo広告を掲載したい商品の詳細なデータを手元に用意します。

データが揃ったら、Criteo広告が用意している「データフィード」というフォーマットに、必要な情報を記載していきます。このデータフィードをもとに、Criteo広告のAIが機械学習を進めていくため、正確な情報の記載が必要となります。

データフィードへの記載が大変な場合には、外部ツールを利用したり、他の業者に外注したりすることも検討してみてください。

【手順2】ロゴデータの用意とCriteoタグを用意する

データフィードへの入力、ならびに提出が完了したら、次に広告に載せたいロゴデータをCriteo社へ提出します。完了すると、Criteo社がデモバナーを用意してくれるので、デザインや内容に間違いがないか確認します。

問題がなければ、続いてCriteo社が用意したタグを自社サイトに設置します。(※ここに時間がかかります

このタグ情報をもとに、Criteo広告のAIが学習をはじめて、広告の掲載がスタートします。

Criteo広告をうまく活用して売上を伸ばそう

Criteo広告の特徴や注意点、掲載するときの手順について紹介しました。Criteo広告は、AIがユーザーの過去に購入した商品や訪れたページの行動を分析し、各ユーザーにとって最適な広告を配信してくれる、優秀な動的リマーケティング広告だと、おわかりいただけたのではないでしょうか。

サイトへの最低訪問者数が決まっていたり、最低予算が50万円以上であったり、配信するための最低条件はあるものの、成果の改善が期待できるためコストパフォーマンスは良い広告です。

Criteo広告の配信を検討している広告担当者はもちろん、マーケティングを実務に取り入れたい人はぜひ、本記事を参考にCriteo広告も視野に入れてみてはいかがでしょうか。

導入にお困りの方は、ぜひ弊社にご相談ください!

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